不思議譚

 rickie lee jonesの’it’s like this’と’the evening of my best day’、ben leeの’awake is the new sleep’のアルバムが現在のお気に入り。一時期ジャズノヴァっぽい曲ばかりかけ流していたが、最近再びロック系。rickie lee jonesにビートルズのfor no oneのカバーが入っているんだけど、カバー曲って何気にいい。
 土曜深夜にやっているアニメ「holic」がおもしろくて、つい原作大人買いをしてしまった。最近は、アニメもマンガもおもしろそうと興味がひかれても、すぐに飽きてしまって見続けられない。子どものころは続きが気になって、お稽古事から帰ってきたころに見る夕方のアニメがあんなに楽しみだったのに。一巻だけ買って続きを買わずにいるマンガもたくさんあるし。holicもちまちま読んでいたら飽きそうなのだが、半分逃避先と化していたので拍車がかかって勢い読みしてしまった。
 このマンガ自体は立派なエンタメだけど、話に不思議譚の要素がところどころ挟まっていて、その辺にどうも反応しているみたい。holic読んで思い出したのが、山田章博と内田百間。壺中天と水仙の天女の話や、蝶々が絵柄から抜け出す話、掛け軸の中から人が抜け出してくる話、紅茶に映った蝶々をそのまま飲んでしまう話etc. オカルトというわけでも怪談というほどでもないのだが、人や動物、人外のものと境が曖昧なまま、途切れるように終わる話が好きだった。百間の話に出てくる女なんて、着物を着ているから分からないけど、みんな足とか平気でなさそうだった。
 今思うと、この手の話は中国の伝説に多くの源泉があるんだろうな。荘子の胡蝶の夢なんてまさにそうだし。中島敦の中国を舞台にした奇譚も不思議な話が多いし。この手の話をもっと読みたい。

不思議譚」への2件のフィードバック

  1. kiryn

    holic、今日は「猿の手」の話だった。録画した分をみたけど、日曜朝ののんびりムードが微妙にスプラッタ・テイストに、、、。
    でも羊羹とお抹茶がおいしそうだったわ(←なぜ食べ物にこんなに反応してしまうの?)。

  2. kiryn

    holic、「ユビキリ」をみた。原作にはない話? 原作継ぎはぎ+ネタの使いまわしっぽくて、物語の構成と中味はダメダメ。アニメにありがちなショボさを感じたわ。

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