「戦争と芸術」展

 先日、京都造形芸術大学でやっている「戦争と芸術」展を見てきた。行ったはいいけど、ここの大学遠い〜。京阪電車終点出町柳からさらに電車に乗っていくなんて、、、おまけに京都は寒い!
 個人的には写真家の杉本博司氏を見に行くのを目的に行ったのだけど、展覧会のメインは防衛「省」が所蔵している藤田嗣治の戦争画だったよう。シンポジウムが始まったとき、キュレーターの人が、「防衛庁から防衛省に変わったのでとてもタイムリーな企画です」と言ったときに、横にいた学長とかいう人が「祝賀会です!」といった趣旨の発言をしていて、、、もしかしてわたしヤバイところに来たの? キュレーターが「ちがいます」と即効で否定していたけどさー。まあ戦争画というテーマ自体はおもしろそうで、はじめて聞く話も多くて勉強にはなった。
 杉本氏の写真は、「ワールドトレードセンター」「アインシュタイン・タワー」「マウント・タマルパス」の三点。個々の作品、とくにアインシュタイン・タワーの扱い方などはちょっとベタすぎる気もしたが、それでも白黒でわざと暈した撮り方をした作品群はどれも墓標めいていて、不気味で虚無的な美しさを醸し出している。このシリーズを全体を通して見るならば、「戦争」という現象の本質に迫っていく作品といえるのかもしれない。